日々の記録

日々思ったこと、読んだ本などについて書いてみます

自分本位

コスタリカの奇跡」という映画を見てきた。

東京で出会った方にこの上映会を主催されている関根さんに会うことをすすめられたこと、

そして何より大学入学前から興味があるラテンの国について知れる!

と思い、行くことにした。

 

さて、コスタリカって皆さんどこにあるかご存知だろうか??

中米の国、ニカラグアパナマがお隣さんで、北はカリブ海、南は太平洋に囲まれている。

人口は500万人弱と小さな国。

 

中南米の国々を耳にすると

人々は、僕も含めて治安悪そう、内戦してそうと思うのではないだろうか。

しかし、コスタリカは1949年に軍隊を廃止し、以後軍隊を持たず、政治的にも今まで安定してきた。

それを、「中米の楽園」と呼ぶ方もいるそうだ。

 

その中でも印象的だったのは、

街角インタビューの映像が映画で流れ、

すべての人が軍隊がないことに誇りを持っていることだ。

 

また、どうせやらせだろうと僕は思った。

ほとんどの人がそう思うのではないだろうか。

 

しかし、フリーランスコスタリカ研究の第一人者によると本当だそうだ。

それでも本当か?という思いはぬぐい去れないが、

その理由がとても興味深かった。

 

コスタリカの人は自分のことが大好きで、自分が何をしたいかが重要だそう。

今何がしたいか、今日何を食べたいか、何処に行きたいか。

 

その延長線上で軍隊の有無を考えたとき、

自分の人生を妨げる、家族を奪いうる軍隊は欲しいか、欲しくないか。

結果、全ての人が軍隊はいらないと考えるそうだ。

 

一方で日本はどうだろうか。

 

例えば、自衛隊は必要だろうかという疑問がある。

僕も含め多くの人は、北朝鮮からミサイルが来たら国はどうするのか、

中国が攻められたら日本はどうするのか、

国レベルの話をすることがあるのではないか。

 

そういう視点は不可欠だと思うし、

日本人の良いところの一つだと思う。

しかし、果たしてどれだけの人が身近に感じるだろうか。

 

それをまずは、

若者ならば、徴兵制あったら、若い頃がどのようなものになるだろうか?

家族を持つ方なら、自分、あるいは旦那、息子が兵隊に行く可能性があったらどんな気持ちだろうか?

自分に起こりそうなことから考えてみる。

そのほうが数倍も実感しやすい。

 

自分本位って、自分勝手で、ネガティブなイメージを持っている方は多いのではないだろうか。

自分もまだそのイメージがまだまだある。

 

しかし、いきなり全体のことを考えてしまうと不可能に感じたり、全く身近に感じない、いわゆる机上の空論となりかねない。

その中で多くの人に足りないのは、自分本位ってことなのではないかなあとこの映画のあとディスカッションで感じた。

自分本位で考えないと、問題意識も全く生まれないし、そこから行動に移すことも難しい。

そして行動を重ねる中で、少しづつ家族、友達とだんだん他者に視点を広げていく。

だからまずは自分本位でもいいのではなかろうか。

自分勝手にならないようにする自制心、内省する力は多くの人が持っていると思う。

 

自分もまずは身近なところ、自分本位で始めてみよう。


『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』予告編

コスタリカについてももっと知りたいし、

いつか訪れることができたらいいなあと思う、そんなことを考えた夜でした。

 

どんな’泡’になるか

昨日、ジャパンハートの吉岡秀人さんの講演会を拝聴しに行った。
吉岡さんは、2003年から、ミャンマーカンボジアラオス、そして日本でも医療支援活動を行う方である。

自分自身東南アジアは大好きで、
カンボジアの孤児院の子供たちと関わることで生きがいなども多数感じた経験はあるが
そのような国々が発展したとき、その国の若者はどこに生きがいを求めるようになるのか
という疑問も持っていた。

そのような中で、なぜ発展途上国なのか、
そしてどのように活動から生きがいを感じているのか、
それを知る絶好の機会ではないかと考え、お話を伺いに向かった。

全体の流れでは、吉岡さんが医師を目指したきっかけから始まり、
東南アジアでの20数年の歩みを印象に残った子どもたちのエピソードを交えながら、
最後にこれからの吉岡さんの夢、そして私たちへのメッセージをいただいた。

その中で、印象に残ったことを数点述べたいと思う。

吉岡さんが初めてミャンマーを訪れたとき、
人口30万人の都市で、医師、看護師がともに一人しかいないという状況に直面した。
当然そのような場所でできることは、簡単な消毒ぐらいだったそう。

しかし、吉岡さんは本来外科医で、手術を必要とする方も大勢いた。
そんな中、彼の頭の中は、手術なんてできないで埋め尽くされていた。
床は土で不衛生、電気も1日2時間しか来ない、滅菌などどうすればいいのかなどなど。
考えれば考えるほど出来ない理由が浮かぶ。

そんなある日、口唇裂の女の子に出会い、なぜ医者になったのか振り返る機会が出来た。
恵まれた自分の人生を、生まれた時代や場所の違いで恵まれない人々に貢献したかったのではないか。

そう自分と対話して行くうちに、手術をすることを決心した。
すると、アイデアが湧き出てくる。
床はタイルを貼る、電気が来ない時はスタッフの両手の懐中電灯で照らす、煮沸した湯で滅菌する、などなど

その言葉から、僕は、できないと思っているうちはできない理由を探してしまう。
やりたいと思うのならば、できると信じることが大事なのだというメッセージを感じた。

また、その話の中で吉岡さんが一つ一つ問題を解決して行く中で、
いかに普段多くの人に支えられているのかを痛感したそうだ。
食事、清掃、事務、それらを全てしなければならない。

しかし、日本の病院では、暑い調理し配膳してくださる方、毎朝清掃してくださる方、事務で会計をして下さる方、
誰一人かけても病院としては機能しなくなる。

吉岡さんがアメリカのNASAを訪れた際に、廊下を掃除する清掃員のおじいちゃんに
何をなさっているのですかと尋ねたところ、
「ロボットを飛ばすお手伝いをしています。」とおっしゃったそうだ。

患者さんから直接感謝してもらい、やりがいを感じることができる医師や看護師だけでなく、
病院に関わる方全員が、「自分の仕事は患者さんの健康に貢献しています。」と答えるようになる時、
理想の病院、医療が行われるようになるのではなかろうか。

加えて最後の方に、吉岡さんは大分県で出会った看護師さんのお話をされた。
彼女は、看護師の仕事は、誰がやっても同じ、泡のようなものですと話された。
しかし、吉岡さんはこうお答えになった。
「確かに泡かもしれない。しかし、人の健康を助けるという方向性を持ちながら取り組むことで、医療全体が前に進むし、あなたがいなければ後退してしまう。」

自分自身そこまで割り切ることはできないが、
どのような方向性、価値観、軸を持ち、
それに沿いながら、対話、振り返りながら生きることは
人の人生を豊かにするのではないかと感じた。

最後に、質疑応答の中で、
将来アフリカで医療に貢献したいという長崎の医学生の質問への答えをお伝えしたいと思う。

彼女の質問は、
「もともと医療者、医師としてアフリカで医療貢献をしたいと考えていた。
しかし、大学生になり、何度かアフリカに行って、お金がなく医療が受けることのできない方々に直面し、
貧困をなくすことが一番の解決策ではないかと感じるようになった。
吉岡さんも同じように感じることはなかったか。」
というものだった。

それに対して吉岡さんは、
やりたいことをやればいい。
しかし、あなたがアフリカに行ったように行動して考えを深めるのも大事だ。
例えば、好きな異性のタイプは?と聞かれて答えることと実際に付き合う異性のタイプが違うことは多々あるだろう。
そのように頭で考えていることを行動することで目の前に出さなければ、何を考えているかはわからない。
自分のしたいことに従って行動し、その中で内省を繰り返すし、その中でやりたいことをする。

以上のことから、自分のやりたいことをまずやってみる。
そして自分と向き合い続ける。
加えて、感謝と自分周りを信じる。

このことを胸に泡となったとしても生きていこうと思います。

具体的には、この疑問を解消するためにインドかミャンマー行って、
医療ボランティアやインターンができれば。

また、心を動かされたことを言葉にして、
整理できればと思います。

ACTが世界を救う?!

志村祥瑚さんのセミナーに参加してきました。

 

内容は

新世代の認知行動療法、ACT                                                                          

を用いて、自分自身の悩みを解決する

というものでした。

 

ACTとは、Acceptance and commitment therapyの略で

第3世代認知行動療法と呼ばれるものになります。

 

第二世代までは、

人間に生まれる苦悩の原因となる苦痛をなくす、コントロールする

ということにフォーカスしておりましたが、

 

ACTでは、苦痛を受容して、

苦痛から生まれる、苦悩などの行動を

本人に望ましい方向へ、自分自身でコントロールする

ということを目指したものです。

 

この中で、印象的であった2点シェアしたいなと思います。

 

  1. 行動にフォーカスすることで、とても論理的、科学的に考えることができる
  2. 自分自身で解決する

 

(1について)

 

自分自身も嫌なことがあった際に、

苦悩だけをコントロール、なくそうと試みるが、

結局できず、自分はダメなんだとスパイラルに陥る

というのが、おきまりのパターンでした。

 

しかし、ACTの概念に基づくと

苦悩などの行動は、嫌なことから生まれる苦痛によるもので

まずは、その苦痛を味わって受容する。

 

その上で、逃げる(= 代替行動)のではなく、

長い目で見て、自分にとって望ましい行動を行う。

 

といった流れです。

 

その中で、まず自分が苦悩のみに焦点を当てていたことや

苦悩を完全になくそうとしていたことが間違いであり、

かつ、自分が代替行動に逃げていたことに気づくことができました。

 

その上で、自分にとって本当に価値が有ることにつながる行動を行おう、

と、前向きな気持ちになることができました。

 

(2について)

これまでは、自分自身で悩みを解決しようとすると

悪循環になって、堂々巡りになり、自己嫌悪に陥る

という経験をされた方は多くいらっしゃると思います。

 

その中で、ACTを用いれば、

本人自身で解決することができ、豊かな人生を送ることにつながる

そして、その人に関わる人も幸せになっていくのではないでしょうか。

 

 

最後に、セミナーをしていただいた志村さんが紹介していらした本を添付しときます

そして、志村さんも四月の末にACTについての本を出すそうなので併せてチェックしてみてください。

 

 

サピエンス全史(上)を読んで 

だいぶん間が空きましたが、帰ってきました。

この間には所用で大阪、東京に行ってきました。
前回訪れたときは人の波に気後れしていた自分でしたが
大分慣れたのではないでしょうか。
人が多いところは得意ではないですが
たまにはいいね。

さて、正月が終わって読んでいた
「サピエンス全史(上)」Yuval Noah Harari 著
を読み終わったので
感想と最近思うことを絡めて整理したいと思います。

ちなみにこの本、英語の題名は
"Sapiens: A Brief History of Mankind"
上巻を読み終えた後だと、この方がしっくり来る気がします。

私は別の方から勧めていただいたのですが、
どうやらアメトーークの読書芸人で
メイプル超合金カズレーザーが絶賛していたそうですね。
私は安藤なつがカズレーザーに絶妙なイジリをされる、彼らのネタは好きですね。

話を戻します。
本の内容がわかってしまうかもしれないので、これから読む予定の方は気をつけてください。

僕が印象に残った点は

1 ヒトは想像する事で生存競争において残ってきた
2 農耕を始めるようになって、人々は作物の奴隷になった

の2点です

1つ目についてですが、
ヒトは言語を操ることで想像上のものを信じ
他の動物と違って、本能とは別の形で集団で動くことができた
ということだった気がします。

例えば、紙幣は何も知らない人にとってはただの紙切れですが、
日本人であれば、円という想像上の産物を皆が信じているから使えるわけです。

この言語によって想像したものを信じ込むという定義の仕方は面白いなあと感じました。

これは個人的な感想ですが、
この言語によって思考も生まれ、人間特有のものだと思うのですが
思考によって人間は苦悩するようになったように思います。
そのことについてはまた別に書き記したいと思います。

2つ目ですが
狩猟採集文化に比べ、
農耕文化は安定して食料を手に入れれるようになったと感じるかもしれませんが
実際は、ヒトがひたすら作物が育ちやすいように絶えず世話をし
その作物は世界中に広がっていったわけです。
これは作物にとって生物学的に成功したわけで、ヒトは奴隷として貢献しました。

自分としては発想も斬新でしたし、
狩猟採集文化や農耕文化は頭の中では知っていましたが、
実際あまり知らず、また機会を見つけて勉強してみたいなと思います。

だいぶん前に読んだのであやふやですが、
読書に限らず、問題意識を持ちながら視点を変え気づきを増やしていくことができたら
と感じる今日この頃です。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

人の幅

 

先日、呉で岩田健太郎先生の研修医向けの講演会に参加させていただいた。

 

その際に感じたことはまた記したいのだが

今回はその講演で紹介されていた

『1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方』 岩田健太郎著

を読んだので

感じたことと絡めて自己分析したいと思う。

 

題名だけ聞くとタイムマネージメントについてのハウツー本のように聞こえるが、

そのような類の本では一切ない(著者もそのように主張されている)

 

先日の講演会を拝聴したくなったきっかけの本

『食べ物のことはからだに訊け! ー健康情報にだまされるな』

とおっしゃていることは似ているのでは

と個人的には思うのだが

 

本文には繰り返して

 

自分の声を聞く
自分が何をしたいか聞く
自分にフィットした生き方を探す

 

その結果として

時間が上手く使え、健康的な生活が送れる

と言っておられるように感じる。

 

そのためには

 

他人の目を気にするのではなく
とりあえずトライしてみて自分で確かめるのが大切

 

具体的には

本文に

 

「時間を上手に使う生き方とは、他者のまなざしに規定されるのではなく、自分の気持ちに素直に、自分の今やりたいことから優先させてやっていくこと」

と記述してあった。

 

と同時に

 

ただ時には、芸術(小説、映画、能、歌舞伎など)他者のまなざしにが規定する制限が有効に作用するならば、その眼差しに身を任せてもいいのでは

 

他者のまなざしから自由になると同時に、他者の言葉には耳を傾けることも重要だ

 

ともおっしゃっている

 

これは年末年始にかけて

ビッグデータ人工知能 ー可能性と罠を見極める』 西垣通

を読んだ際に感じたことに通ずるのではないか

 

コンピューターはある1つの仕事を人間よりも早く正確に行うことができる

しかし、その仕事はプログラムから外れると行うことはできない

一方、人間は、ある程度の変更にフレキシブルに対応することができる

よって、人間はコンピューターに比べ、幅を持った存在である

 

これを自らに当てはめると

なんと自分は幅が狭いことか

融通の利かない、できの悪いコンピューターだ


岩田先生の言葉をお借りすると

今の自分は、他者のまなざしばかり気にして、他者の言葉には耳を傾けない人

になってしまっているように感じる。

 

もっと2つの取捨選択を上手く行い、

人間らしく生きたい

と強く思う

 

また岩田先生の本の最後の方に

 

うだうだ考えているとそれはただの停滞である

と書かれてドキッとした

 

今の自分はグズグズ停滞しすぎているからである

進んでいる感じがしない

これでいいのだろうかと自問自答の日々

 

ただ読み進めると次の文章に救われた

 

「挫折の時間も、停滞の時間も、他者のまなざしに規定されず、自らの意思でそれを甘受する覚悟を決めれば、それは無駄な時間ではありません」


「挫折は、短期的には停滞であり、時間の無駄ではありますが、屈することのない魂が、長期的にはこれを「ちゃら」にすることも多いと思う」

 

とりあえず、今自分のしたいことを全力で再び取り組んでみよう

この本から感じたことを胸に

 

 

この本の結び、あとがきもステキな言葉が散りばめられていた

是非興味のある方は読んでみたらいかがだろうか

 

 

1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)

1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)

 

 

 

 

 

 

 

深夜特急

 

 

初めまして

読んでみた本を忘れないように記して行きたいと思います

 

第一弾はこちら

深夜特急沢木耕太郎

 

バックパッカーのバイブルとも呼ばれるこの本を

友達に勧められて読んでみました

 

内容としては

簡単に言うと

インドのデリーからイギリスはロンドンまでの乗合バスでの旅を書いたもの

 

初めて紀行文を読みましたが

とても新鮮で楽しかった

 

個人的には、

①デリーまでの香港、タイ、マレーシアなど自分の好きな東南アジアにも立ち寄っていた

②旅についてだけでなく、筆者も個人的な感情、葛藤、そして人生についての記述もあり、興味深い点が多々あった

③観光地についてではなく、日々の日常風景、人との関わりについて筆者が多く取り上げており、非常に共感させていただいた

 

この三点が非常に読んでいてワクワクさせられました

 

また、6巻ありますが、一冊一冊分厚くなく適度な量なので

旅が大好きなあなた

日々の喧騒からの現実逃避に最適なのでは。

 

インド、トルコ、イベリア半島にますます行きたくなって来ました。

中東の治安が良くなりますように

 

 

 

 

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)