人の幅
先日、呉で岩田健太郎先生の研修医向けの講演会に参加させていただいた。
その際に感じたことはまた記したいのだが
今回はその講演で紹介されていた
『1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方』 岩田健太郎著
を読んだので
感じたことと絡めて自己分析したいと思う。
題名だけ聞くとタイムマネージメントについてのハウツー本のように聞こえるが、
そのような類の本では一切ない(著者もそのように主張されている)
先日の講演会を拝聴したくなったきっかけの本
『食べ物のことはからだに訊け! ー健康情報にだまされるな』
とおっしゃていることは似ているのでは
と個人的には思うのだが
本文には繰り返して
自分の声を聞く
自分が何をしたいか聞く
自分にフィットした生き方を探す
その結果として
時間が上手く使え、健康的な生活が送れる
と言っておられるように感じる。
そのためには
他人の目を気にするのではなく
とりあえずトライしてみて自分で確かめるのが大切
具体的には
本文に
「時間を上手に使う生き方とは、他者のまなざしに規定されるのではなく、自分の気持ちに素直に、自分の今やりたいことから優先させてやっていくこと」
と記述してあった。
と同時に
ただ時には、芸術(小説、映画、能、歌舞伎など)他者のまなざしにが規定する制限が有効に作用するならば、その眼差しに身を任せてもいいのでは
他者のまなざしから自由になると同時に、他者の言葉には耳を傾けることも重要だ
ともおっしゃっている
これは年末年始にかけて
『ビッグデータと人工知能 ー可能性と罠を見極める』 西垣通著
を読んだ際に感じたことに通ずるのではないか
コンピューターはある1つの仕事を人間よりも早く正確に行うことができる
しかし、その仕事はプログラムから外れると行うことはできない
一方、人間は、ある程度の変更にフレキシブルに対応することができる
よって、人間はコンピューターに比べ、幅を持った存在である
これを自らに当てはめると
なんと自分は幅が狭いことか
融通の利かない、できの悪いコンピューターだ
岩田先生の言葉をお借りすると
今の自分は、他者のまなざしばかり気にして、他者の言葉には耳を傾けない人
になってしまっているように感じる。
もっと2つの取捨選択を上手く行い、
人間らしく生きたい
と強く思う
また岩田先生の本の最後の方に
うだうだ考えているとそれはただの停滞である
と書かれてドキッとした
今の自分はグズグズ停滞しすぎているからである
進んでいる感じがしない
これでいいのだろうかと自問自答の日々
ただ読み進めると次の文章に救われた
「挫折の時間も、停滞の時間も、他者のまなざしに規定されず、自らの意思でそれを甘受する覚悟を決めれば、それは無駄な時間ではありません」
「挫折は、短期的には停滞であり、時間の無駄ではありますが、屈することのない魂が、長期的にはこれを「ちゃら」にすることも多いと思う」
とりあえず、今自分のしたいことを全力で再び取り組んでみよう
この本から感じたことを胸に
この本の結び、あとがきもステキな言葉が散りばめられていた
是非興味のある方は読んでみたらいかがだろうか
1秒もムダに生きない 時間の上手な使い方 (光文社新書 525)
- 作者: 岩田健太郎
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